腰痛治療は北京堂へ

 鍼の効く坐骨神経痛と、鍼の効かない坐骨神経痛 


坐骨神経痛は病名か?
 鍼で治る坐骨神経痛は、大腰筋痙攣による坐骨神経痛です。大腰筋刺鍼によって治る坐骨神経痛の症状とは
 ①足の一部ではなく、足全体が痛む。
 ②夜間や明け方に痛みがひどく、痛みで目が覚めることがある。
 ③身体をエビのように丸めると楽だ。
 ④長時間も椅子に腰掛けたり座っていると、立ち上がりにくい。
 ⑤レントゲンでは腰の骨の間隔が狭くなっているが、CTやMRIでは異常がない。
  つまり痛みがあるのに、骨には異常が見られない。だから気のせいですと言われる坐骨神経痛です。異常の見られない坐骨神経痛だから、鍼で治る坐骨神経痛なのです。
  こうした症状の現れる原因は
 ①大腰筋は、椎体から出る一本の神経だけ圧迫しているのではなく、腰椎の上から大腿骨前上部に着いているため、その間を通る神経全てを圧迫するから足全体が痛む。
 ②夜間になると心臓の拍動がユックリとなり、内臓以外には、例えば筋肉には血が流れにくくなる。とくに収縮した筋肉は、血管が圧迫されているので血が流れず、酸素不足になって引きつりが激しくなるため、神経圧迫が強まるから痛みが激しくなる。
 ③大腰筋は、腰椎の上から大腿骨前上部に着いているため、それが痙攣すると縮むので、大腿前面がが背骨に引っ張られ、前屈みの姿勢が自然となる。
 ④腰掛けたり座ったりなどは、大腰筋が収縮した姿勢だから楽だ。立ち上がると縮んだ大腰筋が延ばされるため、立ち上がりにくい。
 ⑤筋肉が縮んでいるだけだから、大腰筋が硬くなっているだけで、見た目は同じ。肩が凝っているのを見て判らないのと同じ。

 以上のような症状があれば、大腰筋が坐骨神経を挟み込むために起きた痛みなので、大腰筋刺鍼すれば完治します。

 まず坐骨神経痛という病名ですが、実は坐骨神経痛は病名ではなく、症状名だったのです。喩えて言えば、風邪で発熱したとします。すると病名は風邪、症状は発熱です。この発熱は症状なので風邪で起きるとは限らないのです。他の感染症で発熱している可能性もあり、必ずしも風邪とは限らないのです。

 すると坐骨神経痛は、いろいろな原因で起きると言うことになります。確かに様々なものがあり、鍼灸適応症にならない坐骨神経痛、というより鍼が禁忌の坐骨神経痛として、妊娠により胎児が骨盤内の坐骨神経を圧迫して、坐骨神経痛が起きているものがあります。これに刺鍼すると流産する恐れがあり、絶対に刺鍼してはなりません。ですから若い女性で、妊娠の可能性がある場合は、妊娠していないか確認してから治療する必要があります。妊娠による坐骨神経痛は、出産すれば圧迫原因がなくなり、自然に治癒するのが普通です。治療する必要はありません。

椎間板ヘルニア
 ほかに保存的療法として鍼灸がよく使われるのが、椎間板ヘルニアです。ヘルニアというのは、あるべきところから出たもので、椎間盤ヘルニアのほかにも鼠径ヘルニア(股の付け根に腸が出たもの)、脳ヘルニア(脳出血などによって頭蓋内圧が高まり、目や首の付け根など、頭蓋骨の穴から脳がはみでるもの)などがあります。
 妊娠の坐骨神経痛でも言いましたが、坐骨神経痛というのは、坐骨神経が圧迫されて起きるものが多いのです。妊娠では胎児でした。この場合は軟骨です。

 背骨は、煉瓦を積み上げたような構造になっていますが、そのままの状態では歩いたときに振動が直接頭に伝わるので、その煉瓦の間にクッションを挟んでショックを吸収しています。そのために頭は揺れないのです。私の友人が万歩計を買って頭につけて歩いたのですが、歩いても歩いても動かなかったのでした。その友人は不良品を買ったと怒っていましたが、実は腰に付けなければならなかったのです。右図の斜線がクッションの椎間板です。

 ところがクッションは背骨の間を動き回って外れるため、背骨と背骨の間はシュロの皮のようなもので五重に巻かれ、檻のように外れなくなっています。こうした軟らかいものを24個も挟んで、硬い背骨は前に曲げたり後ろに曲げたりできますが、それはこのクッションが縮んだり伸びたりするからできることなのです。図を見ると判るように、背骨の後ろ側には出っ張りがあって上下で関節されています。その関節部分は長さが変わらないので、前側の椎体部分が縮んだり広がったりしますが、前屈みになるとA状態からB状態となり、押しつけられたクッション(髄核と呼びます)はシュロの皮(線維輪と呼びます)を破って外に飛び出します。断面図は髄核が飛び出して神経を圧迫している例を描いたものです。椎体部分の髄核が線維輪を突き破って、後ろのトンネル内の黒い神経を圧迫していますね?大きな黒い塊は脊髄ではなく馬尾神経と言って、脊髄が腰椎2番めぐらいで終わり、そこから下は神経の塊りになっているものです。こうして髄核が神経を圧迫して痛むのです。

 症状としては、前屈みになると、どうしても髄核の圧力が高まるため、神経の圧迫も強まって痛みが強くなりますが、身体をまっすぐにしたり横になると髄核に圧力がかからなくなるため、痛みが和らぐという特徴があります。夜間痛もあまりありません。要は圧力の問題で痛みが強くなるということです。それと背骨の下ほど重みがかかるため、一番下の腰椎にヘルニアが出ることが多いのですが、その神経はフクラハギを通って足の裏や指先に行っていますので、腰より足の裏側が痛むことが多いです。また坐骨神経は腰椎の4,5、仙椎1,2から出る神経が一緒になって構成していますが、ヘルニアは5番だけに起きることが多いので、痛みは足の裏側全体ではなく、膝から下だけとか一部分が痛むことが多いです。こうした症状に思い当たれば、すぐに病院で調べてもらったほうがよろしいでしょう。

 最も簡単な検査はレントゲンで、骨と骨は等間隔のはずなのに、一ケ所が不自然に狭くなっていたりすれば、その狭くなった部分は髄核が飛び出して狭くなっていることが疑われます。
 現在はあまり用いられなくなった方法で、造影剤を髄液に注入して神経などを映し出すという方法がありましたが、髄液は脳と背骨の中を循環しているだけで、なかなか排出されず、この薬物の副作用で発癌率が高まるということで使われなくなりました。また造影剤を髄核へ注入してヘルニア部分を映し出すという方法もありますが、髄核に液体を注入するため、神経を圧迫しているヘルニアが大きくなり、神経の圧迫がひどくなって痛みがひどくなったなどという外国人をテレビで放映していました。
 CTやMRIが現在の主流な検査方法です。MRIで確認されれば確定的ですが、金のかかる装置なので大規模な病院にしかないという欠点があります。

 あとは治療法ですが、まず牽引。圧迫されて飛び出したものだから、引っ張れば髄核が引っ込むだろうとの発想です。引っ張ると気持ちがよい場合は、まずヘルニアです。しかし引っ込んでも、線維輪の破れ目は残っているわけですから、その破れ目がきれいに閉じるまで圧力をかけられません。そんなことをすれば、すぐにくっつきかけた破れ目が、再び開いてしまいます。これは初期の軽いヘルニアには効果があるようです。こうした牽引治療で大腰筋が痙攣しているときには、大腰筋に刺鍼して痙攣を鎮めれば、牽引治療が成功します。人工的に引っ張っているのに、体内では逆に髄核を大腰筋が痙攣して圧迫しているのでは、何をやっているのか判りませんから。
 この牽引も、時間が経過して髄核に石灰が沈着すると、引っ込むに引っ込めないので牽引しても意味がありません。

 ほかにはパパイヤ療法があります。岡本綾子で有名になった方法です。日本ではほとんど使われていないようですが、中国で十年前ぐらいに本が出ているのを見かけました。パパイヤには蛋白質消化酵素が含まれているので、これを髄核に注入して溶かしてしまおうというものです。注射一本なので身体に対する損傷は少ないのですが、間違えて周囲に注入すると、周囲の組織が消化されて溶けてしまいます。それともう一つの問題点は一度限り、つまりラストチャンス、二度めはないことです。
 というのはハパイヤは植物ですので、一度体内へ入ると身体は異物だと認識し、二度めには抗原抗体反応が起きてしまいます。

 他に手術があります。昔は背中から切ったのですが、背から切ると多くの神経を切ってしまい、感覚がなくなる弊害があるために、距離は少々長くなるのですが腹側から切るようになりました。こうすれば内臓をどけるだけでよいので、神経を切る恐れは減ります。また最近の手術は鍼に近くなり、細いグラスファイバーを体内に入れ、椎間板が見えたらレーザーを照射するなどの方法が誕生しました。こうして髄核を蒸発させれば、髄核に造陰剤を注入する逆の原理で、髄核の体積が減って神経を圧迫しているものがなくなるという発想です。これなどはパパイヤ治療と違って何度でも治療でき、身体に与える損傷も穴程度で、実行している病院も多いため、ヘルニアと思われる患者さんには、CTかMRIでヘルニアを確認し、レーザー治療をするように勧めています。

 最近はヘルニア手術が進歩し、ラブ法(LOVE法)という方法ができ、ばっさり切らなくても良くなったようです。これは背骨の棘突起付近を切って晒け出し、神経をどかして、底になっている部分からヘルニア突出部分を捜して、出っ張った部分を削り取ろうという方法です。この手術方法は、これまでになかった方法です。これまではヘルニアを切ろうという発想はありましたが、背骨を切ろうという発想はありませんでした。背骨を切ると、脊髄が傷つかないか心配になるでしょうが大丈夫! 腰椎では脊髄が2番目までで終わり、それから下は神経線維になっているのです。神経の本体は脊髄ですから、神経は枝のようなもので、仮に切れてもくっつきます。これは大きな神経を切る恐れがないため、ほとんど後遺症が残りません。世の中、賢いことを考える人がいるものですね。顕微鏡を使えば、2㎝ぐらいの切り傷で済ませたりもできるようです。
 つまり屋形船の底がデコボコして居心地が悪いとき、これまでは水に潜って船底の修理をしていたのを、屋形船の屋根を取り除いて船底の修理をしようというものなので、簡単ですね。

 いずれにしても、ヘルニアに対する鍼は補助治療になりえても、メインの治療にはなりません。鍼麻酔効果で、麻酔する程度のものでしょうか?
 中国の本には、ヘルニアに対する刺鍼治療は効果がないと書かれています。

 鍼で治らない坐骨神経痛のなかで、ちょっと坐骨神経痛とは違うかも知れませんが、次に多いのは脊柱管狭窄症です。これは元のヘルニアになった図を見て貰えば判りますが、ヘルニアでは断面図の腹側、つまり船に喩えれば、船底側からヘルニアが突き上げてきて乗客を圧迫していました。狭窄症では、天井が厚くなって乗客に迫ってきている状態です。つまり背中側の十字架みたいになった部分が厚くなり、なかにある図で黒く示された神経を圧迫するのです。なぜこうしたことが起きるかというと、断面図の上、右側に横から見た図がありますね。
 その腹と書かれた反対側は、骨が繋がって関節になっています。背骨の後ろ側で、線になって関節されているところに、上から重みがかかりますと、骨としては狭い面積で重みを支えなければならないので大変です。そこで断面積を大きくして重みを支えようとします。それが骨の増殖する原因です。つまり一般には、ヘルニアが起きる腹側の椎間板で体重を支えますが、反ったりして背中側の関節で体重を支えるため、重みに耐えようとして骨が厚くなるのです。その結果、神経が納まっている脊柱管が狭くなり、神経を圧迫するから足が痛むのです。
 こうなったら棘突起側を切って、骨を削って脊柱管(脊髄や神経が納まっている管)の内径を広げるしか方法がありません。つまり背中側の関節に、長時間の負担がかかるような姿勢をしていれば、脊柱管狭窄症になる恐れがあるので、長時間にわたって腰を反らせるような姿勢は避けなければなりません。
 以上は、手術などで治る坐骨神経痛でした。いずれも鍼の適応症ではありません。

 と書いていたら「このホームページでは、ヘルニアに対して効果がないと書いてあるが、実際に効果があった」という患者さんが苦情を言ってきました。
 確かにヘルニアと診断されていても、大腰筋刺鍼によって痛みが消える患者さんがいます。しかしヘルニア患者全員に効果があるかというと、そういうわけには参りません。私の経験では、レントゲンでヘルニアと診断された患者さんでは、大腰筋刺鍼によって9割ぐらいの人が完治しますが、MRIで確定診断されたヘルニア患者では、治癒率が半分ぐらいに低下してしまいます。半数も治らないようでは、メインな治療法とは呼べませんので、鍼治療を試してみるべきだが、治る保証がありません。ただヘルニアでも、夜間痛は消えます。それは夜間痛はヘルニアによって起こる痛みではないからです。ヘルニアと大腰筋痙攣の二つが同時にあり、ヘルニアの程度がひどくなければ、大腰筋の痙攣を除くことによって椎間板の圧力が減り、神経を圧迫しなくなる可能性があるからです。ただ私の経験では、MRIでヘルニアと診断された人では、1/2の確率で治癒する程度です。また大腰筋は坐骨神経全部を絞扼しますので、「足の一部分だけ痛みが残ったが、ほとんどの痛みが消えた」などという改善は結構あります。ただヘルニアに対し、大腰筋刺鍼を試しても効果がなかった場合、鍼では改善が望めません。痛みの取れる目安は3回ぐらいと考えるべきでしょう。つまり3回やっても効果がなければ、たぶん大腰筋刺鍼をしても治らないでしょう。その場合は、腰の牽引などを併用する必要があります。大腰筋を弛めたうえ、腰を牽引して椎間板を陰圧にすれば、ヘルニアが引っ込むでしょう。その場合は、ヘルニアが引っ込んでも、ただちに起きあがって歩いたりなどすれば、再び傷口からヘルニアが飛び出して神経を圧迫することは言うまでもありません。

 鍼の効かない坐骨神経痛で、三番目に多いのは骨粗鬆症です。これは椎間板の上下にある椎体が、カルシウム不足などでスカスカになり、体重で潰れて起きたものです。潰れているかどうかはレントゲンで判りますし、腰骨と肋骨の間隔が狭くなっているので判ります。なぜ骨が潰れると坐骨神経痛になるかという理由ですが、腰椎には下側に半円形の欠け目があります。そして下の腰椎には上側に半円形の欠け目があります。最初の横から見た図を参照してください。つまり上下の椎体が組合わさることにより、上の半円と下の半円が一緒になり、完全な円となって、その孔から坐骨神経が出てこれるのです。ところが背骨を支えている椎体が潰れると、上の半円が下の半円に迫って、円ではなくって潰れた楕円のような孔になってしまうのです。つまり、そこから出てくる神経も圧迫されます。だから坐骨神経痛を感じるのです。
 こうなった場合の対処法は、難しいですね。上のはヘルニアによって神経を圧迫し、真ん中のは骨の増殖によって神経を圧迫し、これは神経が出る孔が狭くなって神経を圧迫しているのです。つまり神経は圧迫されると痛むのです。
 こうした骨が原因となる坐骨神経痛が起きる理由は、大腰筋が硬直するからです。大腰筋は胸椎下部から大腿骨上前部に付着していますが、それが強く痙攣すると、足に向けて背骨を引っ張り、背骨は強い圧迫に耐えられなくなって、ヘルニアが出たり、骨が増殖したり、背骨が潰れたりします。ですから、早めに大腰筋の痙攣を解かなければなりません。こうした骨にまで進行した坐骨神経痛は、鍼では対処できないのです。なにしろ骨に鍼は刺さりませんから。

 ほかには背骨本体の病気であるカリエスや滑り症、分離症などがありますが、レントゲンで判ります。またガンの転移、まれには頚椎の増殖によって頚の脊柱管が狭くなり、頚髄が圧迫されて坐骨神経痛が起きている場合もあります。こうした疾患に対する鍼治療は、妊婦に対するような禁忌ではありませんが、メインな治療法にはなりません。


鍼の効く坐骨神経痛
 では最後に鍼が効果的、あるいは鍼がメインな治療法である坐骨神経痛について話します。主に2種類あり、大腰筋が痙攣して坐骨神経を圧迫しているものと、お尻の梨状筋などが痙攣して坐骨神経を圧迫しているものです。日本では梨状筋症候群とか呼びますが、鍼灸の世界は中国が中心なので、ここでは中国式に根性、幹性の坐骨神経痛と呼ぶことにします。その意味は、根性とは神経が背骨を出た根元、幹性とは坐骨神経が集まって神経幹となった部分という意味です。この二つに分けて治療するのです。

 この坐骨神経は、前にも述べたように腰椎4,5、仙椎1,2から神経が出ます。そして骨盤の内側を通って、骨盤の孔から腿の裏側に出てきます。その間に坐骨神経は、いくつかの筋肉を通りますが、その代表的な筋肉が大腰筋と梨状筋などです。これらは筋肉だからレントゲンに映らず、痙攣しているだけなので、どうして坐骨神経痛が起きているか判らない原因不明の坐骨神経痛です。これら筋肉の中を通過するため、こうした筋肉が痙攣して硬くなると、筋肉内の血管や神経は圧迫されて、血流がわるくなったり痛みが出たりするのです。こうした症状には、大腰筋や梨状筋などへ刺鍼して痙攣を緩めます。

 中国では、液体に漬けた腕の液体体積を刺鍼の前後で測り、液体体積の増減によって腕の体積を測ったり、指先の爪の血管を調べて血液循環を調べたり、サーモグラフなどを使って、刺鍼したあとでは血流が増加することを証明しましたが、これは筋肉が緩んだために血管を圧迫する抵抗が減り、血管の抵抗が少なくなって血液が多量に流れると考えられています。血管を圧迫する圧力が減少したということは、裏を返せば筋肉内を通過している神経に対する圧迫も減少したということです。こうした圧迫の減少によって神経もある程度移動でき、筋肉の圧迫による痛みがなくなるとともに、血流が多くなって筋肉の酸素不足が解消されたり発痛物質が運び出され、回復すると考えられています。

 鍼には他にも癒着を剥がすとか脳に対する効果もありますが、坐骨神経痛に対する刺鍼効果の説明は、これだけで十分と思います。

 こうした「筋肉の引きつり」によって起きた痛みは、この引きつりを鍼でほぐせば消えます。そして坐骨神経とは関係ないのですが、腰椎は3番めの肋骨突起がとりわけ大きいことも、別の悪さをすることを覚えておいてください。

 では、こうした鍼の効く坐骨神経痛とは、どのような症状をもった坐骨神経痛なのでしょう。そのヒントは筋肉にあります。

鍼の効く坐骨神経痛の症状
 ①痛む姿勢
右が代表的な大腰筋の図です。
 長い筋が大腰筋、短い筋が腸骨筋ですが、ここで問題にしているのは大腰筋です。
 この筋肉は、背骨の腰椎から腿付けねの前側に着いています。ですから、この筋肉が収縮すれば、下のように前屈みの姿勢になり、身体が伸ばせなくなってしまいます。無理に伸ばせば痛い。
 筋肉が引きつって短くなっているので、その筋肉が短くなるのに沿った姿勢を保つほうが痛みがないのです。だから眠るときも、エビのように身体を曲げて寝ると楽なのです。
 次は梨状筋の図です。これは尻骨である仙骨から股の上(腰の下で、横に突き出ている骨)に着いています。だから梨状筋が引きつれば、お尻を曲げられなります。だから靴下を履くなど、お尻を曲げる姿勢が辛くなります。 太腿を前にあげると梨状筋が、伸ばされるから痛むのです。
 以上が痛む姿勢から分類した鍼の効く坐骨神経痛です。

 ②痛む部位
次は痛む部位からの適応症を考えます。ヘルニアや癌転移などによる坐骨神経痛は、4本の神経から構成される坐骨神経のうち、第5腰椎から出る神経のみを圧迫するために痛む範囲が狭いのです。ところが大腰筋は腰椎すべてに始まり、腿の前面に付着するため、4本の坐骨神経すべてに影響を与えます。また梨状筋も4本の神経が一緒になって坐骨神経となった部分を圧迫するので、やはり坐骨神経全体に影響を与えます。つまり筋肉による坐骨神経痛は、痛みが強くて範囲が広いことが特徴です。
 以上が痛む範囲から分類した鍼の効く坐骨神経痛です。

 ③痛む時間
 次に痛む時間帯から考えます。心臓は夜間になると拍動が遅くなり、血液排出量も減少します。ということは夜間になると血流が減少するということです。収縮した筋肉は血管を圧迫していますが、そこに血流の減少が加わると、ますます筋肉は酸素不足となって収縮します。筋肉の収縮が強くなれば、それだけ神経も圧迫されるので痛みは増します。そして心臓の動きが活発になって血流が多くなると痛みが和らぎます。つまり夜間に痛みが強くなれば、鍼の適応症だということです。たとえば椎間板ヘルニアでは、横になると圧力が減りますから痛みが和らぎますが、血流などが影響する余地はないのです。
 以上が痛む時間帯から分類した鍼の効く坐骨神経痛です。

 ④体型
 最後に体型から分類します。
坐骨神経痛のうち筋肉が原因のものを除くと、もっとも多いのはヘルニアです。これは椎間板にかかる圧力が大きいために飛び出すので、私の経験では身長が175cm以上、特に肥満型の人に多いようです。だから大男だったり、そのうえ太った体型ならば、紹介された患者さんであっても「もしかするとヘルニアかも知れませんが、1回試してみますか」などと言って、自信のないかぎりです。しかし身長160cm台で細身の患者さんですと、たとえMRIで確定診断されていても、ヘルニア自体は大したことはなく、筋肉の問題で傷みが生じていて、鍼で治ることがあります。
 坐骨神経痛は、痛んでいる筋肉が深い部位にあるので、温めたり、揉んだりしても治るまで時間がかかります。鍼は深部に届き、速効性があるので、鍼が効くタイプの坐骨神経痛であればお勧めです。

ヘルニアの予防

 次には患者さんから要望の多い、どうやったらヘルニアを防げるかという問題を話します。これは体型に関係しますが、身長はどうしようもないので、まず太らないことです。太ると、お腹の先端に脂肪が着きますが、身体を支えているのは背骨です。つまり背骨を支点として腹を作用点、背筋を力点とすれば、テコの原理で作用点が支点である背骨から離れるほど、力点の背筋は強く引っ張らねばなりません。だから作用点を支点に近づけるために、痩せねばならないのです。

 からだの前に重量物を抱えるのも、やはり作用点が重くなり、支点に負担がかかるので、背負うか肩の上に担ぐといいでしょう。

 ほかには前かがみの姿勢をしないことです。
 重さは支点の上に垂直に掛ければ、純粋な重みだけ負担が掛かるので、無理な力がかかりません。

 それとギックリ腰になったときは、一発で痛みを除いてくれる鍼灸院を捜すことです。ギックリ腰は、大腰筋の痙攣ですが、これが大の男では直径6cmもあろうかというほどの太い筋(女性は小さく、身体の大きさによっても違います)ですから、この筋肉が痙攣すると腰椎は大腿上部前面へと引っ張られますが、その力は相当なものです。だからギックリ腰になったら、まず鍼屋さんに電話して出張治療してもらうことです。大腰筋が痙攣して背骨を圧しつけているのに、さらに無理して立ち上がって体重まで背骨にかけてしまったら、しかも身体が大きくて体重が重ければ、ヘルニアになっても不思議はないのです。もし一発でギックリを治してくれる鍼屋さんが居なかったり、いても出張してくれなければ、体重がかからないように寝ているしかありません。ギックリ腰は2週間もすれば痛みは消えるのですが、それで治ったとは限りません。自然に治ったと称する人の大腰筋に刺鍼してみると、脊柱起立筋は柔らかいのに、大腰筋に入った途端ゴムのような硬さを感じることがよくあります。これは痛みが無く、表面的に治っているように見えているだけです。そんなときは「この人は、今は痛みを感じていなくとも、この筋肉が萎縮してゆくと腰が曲がってしまうなあ」と思いますが、痛みがないので治療しますとも言えず、腰が曲がってきて膝に痛みを感じてから治療するということになります。75度ぐらいの曲がりならば治るようですが、90度まで曲がってしまっては、さすがに治しようがありません。

以上がヘルニアを防ぐコツです。

坐骨神経痛の鍼治療
  次は治療です。
  大腰筋と梨状筋の痙攣による坐骨神経痛に対する北京堂の治療方法ですが、まず3寸の5番7本、2.5寸の4番1本を使います。大腰筋への刺入では、3寸鍼をS1L5、L5L4、L4L3、L3L2の兪穴へ刺入しますが、L3L2は腎臓に近いので2.5寸鍼を使います。下(L5L4)は背骨から横へ水平に5cmぐらい離し、上(L3L2)は2cm位離します。S1L5間は、腸骨がせり上がり間隔がなくなっている場合もあるので、無理に入れなくても結構です。このようにL5L4からL3L2まで、二等辺三角形のように入れます。L5L4と同じようにL3L2にも刺入していると、腎臓に当たってしまう可能性が大きくなるからです。そのため細い上部の大腰筋には短くて細い2.5寸の4番を使い、腎臓が横隔膜で上下しても、細い鍼が腎臓に刺さったまま上下に移動するので切れる恐れもなくなり、腎臓には小さな穴が開くだけで、すぐに塞がってしまいます。その正確な位置ですが、ほぼ腎兪、気海兪、大腸兪、関元兪(『鍼灸大成』膀胱経を参照)の高さに相当します。ただ腰椎の外方1.5寸では、椎体に当たって止まってしまい、大腰筋へは到達できないので、腰の下部では少なくとも4cmぐらい背骨の中央から離さねばなりません。『鍼灸大成』では、棘突起の下から外方1.5寸とありますが、その位置なら確かに0.3寸くらいは刺入できるでしょうが、3寸の刺入は前に述べたとおり無理です。3寸刺入できる位置は、棘突起間としか言いようがありません。それは、健康体ならば腰椎間がかなり開いているので1cmぐらいの範囲で入るのですが、大腰筋が痙攣して縮んだ状態では、大腰筋も下へと引っ張られるので腰椎間も狭くなり、間隔が1mmぐらいしか開いていないことがあります。そのうえ腰椎の形状にも個人差があるため、棘突起の下で刺入できる人もあれば、中央で刺入できる人もあり、上部の横で刺入できる人もあるといった具合で、そう簡単に特定できないのです。私などは棘突起の上から狙うことが多いのですが、それで椎体に当たったりしますと、2~3mm間隔で上下に何本か打ち、4本排刺した中の一本だけがようやく3寸刺入できるなどということもあります。もっとも2本が入れば、その間隔を参考にして、残りや反対側は割と楽に刺入できますが。亀の甲羅のように隙間がない場合は、あきらめて更に外側へ刺入することもあります。当然にして治療すれば筋肉が緩むので、前回の鍼痕からは刺入できなくなったりします。大腰筋が緩めば腰椎の間隔も開くので、当然のことです。その証拠に、腸骨稜と第11肋骨尖端までの間隔が拡がっています。健康人の私などは腸骨稜と第11肋骨尖端の脇腹に、揃えた指四本、人差し指から小指までがスッポリ入るのですが、大腰筋が痙攣した人は入っても二本、ひどい人はくっついてしまって一本の指すら入らないことがあります。このようにして腰椎の傍らへ縦に4本ずつ刺入します。次にはL5L4、L4L3に刺入した鍼の2cm外側にも一本ずつ刺入しますが、これは少し内向きに刺入します。これらの鍼は腰に刺入しているといっても足の治療をしているので、足に怠い締めつけるような鍼感が発生しなければなりません。次には梨状筋へ刺入します。腸骨稜と坐骨結節を結ぶ中点あたりに3寸鍼を直刺します。やはり足に締めつけられる感覚があればよいです。必要があればフクラハギあたりにも3寸鍼を刺入します。これが北京堂の基本的な坐骨神経痛治療ですが、梨状筋周辺に2~3本刺入しても構いません。

 鍼を刺入すると足が締め付けられる感じが発生します。かえって痛みが増してますが大丈夫でしょうか? 大丈夫です。これが「気至病所」と呼ばれるもので、気が痛むところへ達しなければ効果がありません。もともと大腰筋なり梨状筋なりが収縮し、坐骨神経を圧迫して痛みがでているのですから、その締め付けている筋肉へ刺入しているのです。すると収縮している筋肉が、刺入によってさらに収縮しますので、坐骨神経への圧迫は強くなるわけです。当然にして足の締め付け感はひどくなります。それは坐骨神経を締め付けている筋肉に当たっているということですから、それを「気至病所」と呼んで、効果があるか否かの目安にしているのです。足の締め付け感がなければ鍼は坐骨神経とは関係ない、別の筋肉に当たっているということなのです。もちろん、こうした感覚があれば、それで鍼尖は問題のある筋肉へ達したということを示しており、それ以上は刺入しません。鍼尖が通過し、貫いてしまっては効果がないからです。20分以上置鍼すると、筋肉が緩んで痛みが軽くなります。ただし、この締め付けは波状攻撃のように20分ぐらい続いて治まり、しばらくすると再び始まります。そして締め付けの波状攻撃時間と程度は、治癒するに従って短縮し軽くなってゆきます。
 これは刺鍼による血圧変化でも証明されています。鍼を刺入した直後は、血圧を下げるツボであっても、血圧は一時的に上がることが知られています。それからしばらくして下がり始めるのです。それは刺入直後に血管の抵抗が増すため血圧が上がり、置鍼中に血管の抵抗が減って血圧が下がるためだと判っていますが、その血管の抵抗とは、筋肉が締め付けることと緩むことによって発生するものなのです。昔の人、竇漢卿などは「気至る、釣り針を魚が呑み込むごとし。気が至らない、誰もいない建物の中を奥深く入ってゆくごとし」と、治療効果のある鍼は、筋肉が鍼を締め付けるために魚が引っ張るような手応えがあるが、効果のない鍼は人のいない建物の中をゆくように抵抗感がなくてゆるゆるだと表現しています。鍼の聖書である『内経』にも似たような表現があります。つまり凝っているところに刺入すれば、鍼尖が当たった途端に筋肉が収縮するということです。
 こんなに深刺して大丈夫か?と心配されるでしょうが、だいじょうぶだぁ~。私の持っている鍼灸師定番、人民衛生出版社1989年『人体断面解剖図譜』という写真集によれば、臍下1cmで、男性大腰筋の直径が6cm、脊柱起立筋と腰方形筋が5cmで、合わせて11cm。同じく臍下1cmで、女性大腰筋の直径が3.5cm、脊柱起立筋と腰方形筋が5.5cmで、合わせて9cm。多少個人差があれど、3寸鍼は9cmあり、そのうち7~8cm程度を刺入しますので、まず大腰筋を貫いて動脈まで達する可能性はありません。ただし、子供や痩せたお年寄りでは鍼の長さを短くする必要があります。北京堂では体型に合わせて2~3寸の鍼を選択しています。しかし、普通の男性では5cm刺入しないと、大腰筋に鍼尖が到達しないということになります。

 ちょっと木下晴都の神経傍刺に似ていますが、北京堂の考えは筋肉へ鍼尖が入れば筋肉が緩んで神経への圧迫が減ると考えているので、神経に当てる必要はありません。むしろ神経に当てると触電感があるので、好ましくないと考えています。大腰筋と梨状筋へ刺入するのは、この両筋の中を神経が通っているため、両筋が痙攣したり拘縮すると神経が圧迫されて痛むと考えているからです。そして冷えると足の血流が悪くなって、そうした筋肉への酸素供給が不足し、痙攣するので痛みが増すと考えています。
 
 ちょっと異端かも知れませんが、経絡伝導は筋肉線維が伝えていると思っています。しばしば関節部分では鍼感が停止する現象があって、そこから目的地まで鍼感伝導を継続するには、新たな刺鍼によって鍼感をリレーさせてやる必要のあることが知られています。もし血管や神経が経脈ならば停止は起きないはずです。関節部分で停止するのは、そこで経脈が途切れたのち繋がるからだと考えれば、この現象が理解できます。関節部分では筋肉が途切れ、そこから新たな筋肉が始まるので、経絡は筋肉線維ではないかと考えています。鍼感が関節で筋肉を乗り替えなければならないため一時停止し、そこを乗り越えにくい場合は、新たに刺鍼して鍼感をリレーする必要があると考えれば、この現象の説明がつくのではないでしょうか?
 もし経脈が細い糸状のものならば神経や血管とも考えられますが、経絡伝導は帯状であり、細くなったり広くなったりしますが、幅があって線ではないことが知られています。筋肉ならば、広くなったり狭くなることは可能です。また冷えれば脈が引きつると言いますが、血液循環が悪くなるため筋肉が引きつけるので、これを裏づけていると思います。
 とにかく北京堂は、問題の多くは筋肉が痙攣していることにあり、痙攣している筋肉へ刺鍼して緩めれば、血管や神経への圧迫が消えて、血はスムーズに流れ、神経は締めつけられないので痛みが消えるという方針で、これからも五疾患についての治療法を解説します。

 ところで北京堂の今後の公開予定は五疾患で、膝痛、腰痛、五十肩、ムチウチの予定です。嫁さんは脳卒中への頭鍼と項鍼の併用、および体鍼の併用によるトリプル治療を公開しろなどと言っていますが、私は学生さんが卒業して開業するのに、五疾患の治療法も知らないのでは困ると思ったので、北京堂の治療法を公開することにしました。しかし、この五疾患しか治療できないと早とちりされては困ります。脳出血の後遺症、口内炎、耳鳴り、捻挫、肋間神経痛、テニス肘、腱鞘炎、メニエルなど、さまざまな疾患が鍼で治療できます。なんといっても1981~1995年の『中国針灸』があるので、そこの治験例を捜せば、普通の疾患はあらかた見つかるでしょう。
 では、このへんでさようなら。

日本鍼のステンレス鍼3寸5番

 当ホームページも坐骨神経痛の鍼治療をアップしてから、最近は質問コーナーに「長鍼の使い方を教えてくれ」という質問が多く寄せられるようになりました。
 「交通費さえ出してもらえば、どこへでも教えに行きます」という先生もおられるそうですが、背中や肩は解剖をよく知らない人が試みると危険が伴います。そうした部分はマンツーマンで教えるしかありません。

 また坐骨神経痛に対して「北京堂式に大腰筋と梨状筋へ単刺して40分ほど刺入する方法と、環跳穴へ刺入して通電する方法を比較して、どちらが優れているのか?」などの質問が多く寄せられるようになりました。
 『鍼灸大成』の原文アップも反響が大きく、Q&Aに「現代語訳をしてもらえないか?」との声が寄せられ、ホームページで販売することにしましたし、三和書籍から出版もされました。。

  また『最新鍼灸治療165病』に記載されている小鍼刀とか平頭火鍼とは、いったい如何なる代物か? と思われる人も多いと思います。そこで平頭火鍼のサンプルを一本800円にて送ります。口座番号は下記の通り。

 北京堂式の坐骨神経痛治療にしても、みなさん関心があるようですが、残念ながら鍼がないとのこと。

 鍼は、ここで購入してください。100本単位で、商品は職人鍼Cです。 680円(3寸5番/100本入り)でいけると思います。 鍼は滅菌済みで、ディスポの箱に入っていますが、使い捨て鍼ではありません。
 3寸の鍼管で切皮し、鍼管を取り除いたら2.5寸の鍼管を使って刺入し、それを取り除いたあと2寸の鍼管で刺入し、それを取り除いたあと寸六の鍼管を使って刺入すれば、寸六の鍼を刺入するのと全く同じ感覚で刺入できます。3寸のような長鍼を刺入するには、こうして徐々に短い鍼管へと取り替えながら刺入することがコツです。

 こうして大腰筋と梨状筋へ単刺して40分置鍼した北京堂式と、今まで使っていた他の治療法を比較すれば、坐骨神経痛に対して、どちらが有効かのリッパな資料ができます。

 「なぜ北京堂は、自分で他の治療法との比較をしないのか?」という疑問もあるでしょうが、北京堂へ来る患者さんは、北京堂式治療法を求めて来るわけで、他の治療法を求めて来るわけでなく、北京堂が別の治療法を試みることはできないのです。また私の弟子がデータを取ろうにも、同じことが言えます。
 使い捨てではないステンレス鍼(滅菌済み)の鍼を、弟子と同じ価格で分配しますので、強制ではありませんが、こうした比較データのメール送付もお願いいたしますm◯m。
 なお北京堂式は、MRIやCTで確定診断されたヘルニア、骨粗鬆症、癌などで発生した坐骨神経痛を対象外としていますので、レントゲンでヘルニアと疑われる坐骨神経痛や原因不明の坐骨神経痛に対する治療のみ信頼性のあるデータとします。
 弟子セットにしていた全身経穴応用解剖図譜、やはり同じ写真集として『人体腧穴・全真解剖図譜』北京科学技術出版社125元などもお勧めです。なお日本語の本が欲しければ、南江堂から『断層解剖カラーアトラス』4700円が出ていますし、また少し落ちますが三輪書店から『臨床解剖断面アトラス』3200円という本も出ています。私が引用している本は、人民体育出版社の『運動解剖学図譜』8元です。ほかに日本の鍼治療に役立つ本として、『筋筋膜痛の治療』『整形外科医のための神経学図説』『ボディ・ナビゲーション』、古いですが『図説筋の機能解剖』などがあります。

 実際の刺入方法は、大阪ならば神戸の二天堂へ、東京なら沼袋の北京堂へ来ていただけば、お見せします。ただし連絡してください。やり方は、二天堂の下バー、治療を参照してください。
 刀鍼や平頭火鍼の欲しい方は、a.sanmao@nifty.comまでメールでご連絡ください。また現金書留での振り込みは金額が張るため、郵便振替口座を作りました(口座は無料で開設できます)。口座番号は00140-5-297911、加入者名は淺野周です。通信欄へ連絡内容を書いて貰えば結構です。
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