じんぐるべる、じんぐるべる、くりすます。きょうは、たのしい、くりすます。
 鍼灸資生経巻三44
 反胃

 凡食飲不化、入腹、還出。先取下管、後取三里瀉之。章門、主、食飲不化、入腹、還出(見不嗜食)。中庭、中府、主、鬲寒、食不下、嘔吐、還出;又主、嘔逆、吐食,不得出。中庭、療、胸脇支満、心下満(銅明下同)、食不下、嘔逆、吐食、還出。三里、療、胃気不足、反胃。胃兪(見不能食)、療、吐食。意舎、療、吐食,不留住(下見背痛)。吐逆,食不住、胃管百壮(千)。吐嘔逆,不得下食;今日食、明日吐、灸鬲兪百壮。
 飲食物が消化せず、腹に入ると逆流するものは、まず下を取り、後で足三里に瀉法する。章門は、飲食物が消化せず、腹に入ると嘔吐するものを主治する(不嗜食を参照)。中庭と中府は、横隔膜が塞がって食べたものが降りず、嘔吐して口へ逆流するものを主治する;また嘔吐するが食べ物が出ないものも主治する。中庭は、胸脇がつかえ、心窩部が脹れぼったく(銅人経と明堂下巻も同じ)、食べたものが食道を降りず、嘔逆吐食して、吐き出すものを治療する。足三里は、胃気が不足して、食事すると途端に嘔吐するものを治療する。胃兪(不能食を参照)は、食べたものを吐き出すものを治療する。意舎は、食べたものが胃に留まらず吐き出すものを治療する(明堂下巻の背痛を参照)。食べたものを吐き出して胃に留まらなければ中へ百壮(千金方)。嘔吐して食べ物が腸へ降りない。今日食べると明日には吐くものに、膈兪へ灸百壮。
 *反胃とは、食べたものをすぐに嘔吐するもの。普通の嘔吐は、食べてすぐではない。鬲寒はよく判らないが、鬲は横隔膜の意味で心窩部や胃の辺りだから、胃寒と同じと思う。この寒は、塞の誤字かもしれない。

 有人、久患反胃。予、与鎮霊丹服、更令服七気湯、遂能立食。若加以著艾、尤為佳也。有老婦人、患反胃、飲食至晩、即吐出。見其気,繞臍、而転。予為、点水分、気海、并夾臍辺、両穴。他帰、只灸水分、気海、即愈。神効。
 ある人が、久しく反胃を患っていた。私が鎮霊丹を服陽させ、さらに七気湯を服用させると、すぐに食べられるようになった。もし灸もすれば、さらに効果があったろう。ある老婦人が反胃となり、飲食しても晩になると吐き出す。その人の腑気を診ると臍の周囲で転がっている。私が水分と気海、そして臍を挟んだ天枢へ点をつける。帰って水分と気海へ施灸しただけで治った。神効がある。


 鍼灸資生経巻三45
 食不下(不化)

 魂門、治、飲食不下、腹中雷鳴(銅)。三焦兪、治、吐逆、飲食不下(見腹脹)。胃倉、意舎(見腹脹)、鬲関、治、食飲不下(見背痛)。胃兪、主、嘔吐、筋攣、食不下(千)。大腸兪、周栄、主、食不下、喜飲。中庭、中府、主、鬲寒、食不下(見反胃)。陽綱、期門、少商、労宮、主、飲食不下。三焦兪、主、傷寒頭痛、食不下。心兪、治、胃弱、食飲不下(明下)。
 魂門は、飲食物が喉を通らず、腹中雷鳴するものを治す(銅人経)。三焦兪は、嘔吐して飲食が喉を通らないものを治す(腹脹を参照)。胃倉、意舎(腹脹を参照)、膈関は、食飲物が喉を通らないものを治す(背痛)。胃兪は、嘔吐して筋肉が痙攣し、食べ物が喉を通らないものを主治する(千金方)。大腸兪、周栄は、食べ物が喉を通らず、よく水を飲むものを主治する。中庭、中府は、横隔膜が塞がって、飲食物が喉を通らないものを主治する(反胃を参照)。陽綱、期門、少商、労宮は、飲食物が喉を通らないものを主治する。三焦兪は、傷寒で頭痛し、食物が喉を通らないものを主治する。心兪は、胃弱で、飲食物が喉を通らないものを治す(明堂下巻)。

 鬲兪、治、鬲寒、食飲不下、腹脇満、胃弱、食少、嗜臥、怠惰,不欲動、身温,不能食;千云、主吐食(見嘔)。陽綱、治、食不下、腹中雷鳴、大小便下節黄水(明)。紫宮(見煩心)、中庭(見反胃)、膽兪(見嘔)、治、飲食不下。三里(見胃)、大腸兪、三陰交(並見腹脹)、下腕(見腹痛)、三焦兪、懸枢(見瀉)、梁門(見積気)、治、穀不化。天枢(見瀉)、志室(見脊痛)、腎兪(見労)、治、食不化。
 膈兪は、横隔膜が塞がって飲食物が胃腸へ降りず、腹脇がつかえて胃気が弱く、少食で横になりたがり、怠惰で動こうとせず、身体が湿って食べられないものを治す;千金方は吐食を主治するという(嘔を参照)。陽綱は、食物が喉を通らず、腹中雷鳴して大小便に節度がなく、黄水を排泄するものを治す(明堂)。紫宮(煩心を参照)、中庭(反胃を参照)、胆兪(嘔を参照)は、飲食物が腸に下がらないものを治す。足三里(胃を参照)、大腸兪、三陰交(一緒に腹脹も参照)、下(腹痛を参照)、三焦兪、懸枢(瀉を参照)、梁門(積気を参照)は、消化不良を治す。天枢(瀉を参照)、志室(脊痛を参照)、腎兪(労を参照)は、消化不良を治す。
 *身温が『銅人図経』では身湿となっているので、それの間違いと思う。大小便下節は、どう考えても大小便不節。

 腹哀、治、寒中、食不化。三焦兪、治、水穀不消、腹脹、腰痛、吐逆(明)。腹哀(銅同)、太白(見瀉)、主、食不化(千)。凡食飲不下、入腹還出、先取下管、後取三里瀉之。石門、主、不欲食、穀入不化。天枢、兌、内庭、主、食不化、不嗜食、夾臍痛。章門、主、食飲不下(見不嗜食)。上管、中管、主、寒中、傷飽、食飲不下。
 腹哀は、中焦に寒があって消化しないものを治す。三焦兪は、消化不良で腹が脹り、腰痛して嘔吐するものを治す(明堂)。腹哀(銅人経と同じ)、太白(瀉を参照)は、消化不良を主治する(千金方)。飲食物が喉を通らず、腹に入ると逆流するものは、まず下を取り、後で足三里へ瀉法する。石門は、食欲がなく、消化しないものを主治する。天枢、兌、内庭は、消化不良で食欲がなく、臍の両側が痛むものを主治する。章門は、食飲物が喉を通らないものを主治する(不嗜食を参照)。上と中は、中焦が冷え、食べ過ぎで胃腸が傷付き、飲食物が降りないものを主治する。
  *三焦兪の腰痛は、確かに部位から考えれば腰痛だが、文意からすると腹痛がふさわしい。

 中庭、治、胸脇満、食不下(見反胃)。胃管、三焦兪、主、小腹積聚,堅大如盤、胃脹、食不消(千)。志室(明見腹痛)、療、食不下。太白、公孫(見腹脹)、主、食不化。中府、胃倉、承満(見腹脹)、魚際(見腹痛)、周栄(見胸満)、治、食不下。中管(腹脹)、三陰交(見腹脹)、治、食不化。
 中庭は、胸脇がつかえて飲食物が降りないものを治す(反胃を参照)。中と三焦兪は、下腹にシコリがあり、堅くて盆のように大きく、胃が脹れて消化不良になったものを主治する(千金方)。志室(明堂の腹痛を参照)は、食べたものが降りないものを治療する。太白と公孫(腹脹を参照)は、消化不良を主治する。中府、胃倉、承満(腹脹を参照)、魚際(腹痛を参照)、周栄(胸満を参照)は、食べたものが腸へ降りないものを治す。中(腹脹)、三陰交(腹脹を参照)は、消化不良を治す。


 鍼灸資生経巻三46
 不能食

 然谷、治、脳痛、不能食(銅見痰)。豊隆、主、不能食。中極、主、飢,不能食。胃兪、主、嘔吐、筋攣、食不下、不能食。維道、主、三焦有水気、不能食。鬲兪、主、傷寒、嗜臥、怠惰,不欲動、身湿、不能食(銅同)。石門、主、不欲食、穀入不化。率谷、主、酔酒、風熱発、不能飲食、嘔吐(甲)。少商、療、不能食、腹中気満、喫食無味(明)。分水(見腹痛)、療、不能食。
 然谷は、頭痛がして食べられないものを治す(銅人図経の痰を参照)。豊隆は、食べられないものを主治する。中極は、空腹でも食べられないものを主治する。胃兪は、嘔吐して筋肉が痙攣し、食べ物が喉を通らず、食べられないものを主治する。維道は、全身が浮腫となって食べられないものを主治する。膈兪は、傷寒で横になりたがり、怠惰で身体を動かしたがらず、身体が湿って食べられないものを主治する(銅人図経と同じ)。石門は、食欲がなく、消化不良のものを主治する。率谷は、酒に酔って風熱となり、飲食できず嘔吐するものを主治する(甲乙経)。少商は、食べられず、腹が膨らみ、食べても味を感じないものを治療する(明堂)。水分(腹痛を参照)は、食べられないものを治療する。
 *風熱とは、風邪に熱邪を伴うもの。ひどい発熱と軽い悪寒、口渇、舌辺尖紅、苔微黄、浮数脈などが見られる。発は発病すること。気満とは、気が滞って膨らむこと。

 胃兪、療、煩満、吐食、腹脹、不能食;下云、療、胃中寒気、不能食、胸脇満。身痩、不能食、胸満、鬲上逆気、悶熱、灸大腸兪二七壮;小児減之(千)。三里、療、腹満、不能食、胃気不足、反胃(明)。不能飲食(見腸)、蔵府積聚、及飲食不消(見寒熱)。涌泉、主、心痛、不嗜食、咽中痛,不可内食(見虚労)。脾兪、胃兪、治、不嗜食。
 胃兪は、煩満して食べたものを吐き、腹が脹って食べられないものを治療する;明堂下巻は、胃に寒気が宿って食べられず、胸や脇がつかえるものを治療するという。身体が痩せて食べられず、胸がつかえて嘔吐し、蒸し暑いものは、大腸兪へ灸を14壮;小児では灸壮を減らす(千金方)。足三里は、腹が脹って食べられず、胃気が不足して、食べたら嘔吐するものを治療する(明堂)。飲食できず(腸を参照)、臓腑の積聚があって消化できない(寒熱を参照)。涌泉は、心窩部が痛くて食欲がなく、喉が痛くて食べられない(虚労を参照)ものを主治する。脾兪と胃兪は、食欲のないものを治す。
 *煩満は『素問・熱論』にある。煩悶して胸中が不快な症状。胃気不足は、胃気は口から肛門に向かって流れているが、それが不足すれば嘔吐する。文末の(明)からは、すべて細字。問題は「不能飲食〜(見寒熱)」までが、前の文に掛かるのか、後の文に掛かるのか、それとも穴位が一つ落ちているのか判らないこと。


 鍼灸資生経巻三47
 不嗜食

 凡不嗜食、刺然谷、多見血、使人立飢(千)。隠白(見吐)、然谷、脾兪、内庭、主、不嗜食。天枢、兌、内庭、主、食不化、不嗜食、夾臍急。中封、主、身黄,有微熱,不嗜食。章門、主、食飲不化、入腹還出、熱中、不嗜食、若呑,而聞食臭、傷飽、身黄、酸疼、羸痩。肺兪、治、上気、嘔吐、支満、不嗜食(銅)。胃兪、脾兪、治、腹痛、不嗜食(見腹脹)。
 食欲不振には、然谷を刺して出血させれば、すぐに人は空腹となる(千金方)。隠白(吐を参照)、然谷、脾兪、内庭は、食欲不振を主治する。天枢、兌、内庭は、消化不良で食欲不振となり、臍の両側が引きつるものを主治する。中封は、身体が黄色くて微熱があり、食欲不振なものを主治する。章門は、飲食物が消化せず、腹に入ると嘔吐し、すぐ空腹となるが食欲がなく、もし食べれば息が臭く、身体が黄色くなって怠く痛み、痩せるものを主治する。肺兪は、頻呼吸して嘔吐し、胸がつかえて食欲のないものを治す(銅人図経)。胃兪と脾兪は、腹痛して食欲のないものを治す(見腹脹を参照)。
 *熱中とは、中焦に熱があるもので糖尿病の初期。『霊枢・五邪』を参照。傷飽は、食べ過ぎで消化器官が傷付いた症状。『諸病源候論・巻47』参照。上気は、呼気が多くて吸気が少ない。呼吸切迫。頻呼吸。

 地機、陰陵泉、水分(並見水腫)、幽門(見胸痛)、小腸兪(見脚気)、治、不嗜食。下腕、治、六府気寒、不嗜食(見腹痛)。下廉(見洩)、懸鐘、治、胃熱、不嗜食(見膝摩)。陰、療、病飢,不欲食(明)。懸鐘、療、腹満、中焦,客熱、不嗜食(明下);又云、心腹脹満、胃熱、不嗜食。陽綱(見腸鳴)、療、不嗜食。分水、治、胃虚脹、不嗜食(銅)。
 地機、陰陵泉、水分(水腫も参照)、幽門(胸痛を参照)、小腸兪(脚気を参照)は、食欲不振を治す。下は、六府気寒により食欲不振となったものを治す(腹痛を参照)。下廉(洩を参照)、懸鐘は、胃熱のため食欲不振となったものを治す(膝攣を参照)。照海は、空腹になっても食欲がない病気を治療する(明堂)。懸鐘は、腹が膨れ、中焦に熱が宿って、食欲不振となったものを治療する(明堂下巻);また心窩部や腹が脹満し、胃熱があって食欲不振となったものという。陽綱(腸鳴を参照)は、食欲不振を治療する。水分は、胃の虚脹で食欲不振となったものを治す(銅人図経)。
 *六府気寒は、よく判らないが、六腑の腑気が虚して冷えたものと思う。

 不嗜食、有数端。有三焦,客熱、不嗜食。有胃熱、不嗜食。有胃寒、不嗜食。有六府,気寒、不嗜食。固当、随証用薬、治之。而鍼灸者、亦当知、補瀉之法,可也。史記,陽虚侯、病甚。衆医、皆以為蹙。太倉公、診脈、以為痺。根在右脇下、大如覆杯、令人喘、逆気、不能食。病得之内、即以火齊粥、且飲六日。気下、即令更服圓薬、出入六日、病已。然則人之不能食、亦有患痺、而得者。概曰、胃有寒熱、即不可也。
 食欲不振にも、いろいろある。三焦に熱が宿って食欲不振となったもの。胃熱のため食欲不振となったもの。胃寒により食欲不振となったもの。六腑の気寒で食欲不振となったものなどがある。だから当然、証に基づいて薬物処方をし、治す。そして鍼灸ならば、補瀉の法を知っていればよい。『史記』に、陽虚徴候のひどい病気で、大勢の医者は、誰もが冷えだと考えていた。太倉公が脈を診て痺と診断した。その根は右脇の下にあり、大きさは盃ぐらい。そのために喘いで咳をし、食べられない。病が体内にあるので、火で粥を調理し、それを六日ほど飲ませた。気が下りたので、さらに丸薬を飲ませ、六日前後で病気が治った。つまり人が食べられないときは、痺を患ったため起きたものもあるということだ。だから胃の寒熱によって起きると言い切ることはできない。
 *原文は蹙だが、『史記』は蹶とある。蹶と厥は同じ意味なので、陽虚と考え併せて厥を採用した。

 扁鵲曰、凡人、心風、灸心兪、肝兪。主、心風、腹脹満、食不消化、四支羸露、不欲食(見中風)。曲泉、主、不嗜食、見無子。
 扁鵲は「人の心風は、心兪と肝兪に施灸する」という。心風で腹脹満となり、消化不良、四肢が痩せ細る、食欲不振となるものを主治する(中風を参照)。曲泉は、食欲不振を主治する(無子を参照)。
 *心風は『素問・風論』にある。多汗悪風、焦燥絶望があって怒りっぽい。


 鍼灸資生経巻三48
 食気(無味)

 三里、治、食気、悪聞食臭(見胃)。大杼(見労)、治、食気。百会(見風癇)、少商(見不能食)、療、喫食無味(明)。凡身重、不得食、食無味、心下虚満、時時欲下、喜臥、皆鍼胃管、太倉、服建中湯、及平胃丸。有鑽胃丸、温中開胃。病人、飲食不得、三五服、即思食。破故紙半両、肉荳四枚,為末、蒸棗肉、丸梧子大、空心、米飲三十丸。
 足三里は、食べても味気無く、ゲップの臭いものを治す(胃を参照)。大杼(労を参照)は、食べても味気無いものを治す。百会(風癇を参照)、少商(不能食を参照)は、食事しても味を感じないものを治療する(明堂)。身体が重く、食べられず、食べても味がなく、心窩部が空なのに脹り、時々下痢し、横になりたがるものは、みな中の太倉へ刺鍼し、建中湯と平胃丸を飲む。鑽胃丸は、中焦を温めて食欲を増進させる。病人を見て、飲食ができなければ、3〜5服ほど飲むと食べたくなる。補骨脂半両、肉荳四枚を粉にし、蒸したナツメの肉で、アオギリの種ぐらいに丸め、空腹時に米と一緒に三十丸を飲む。
 *食気は『素問・経脈別論』に飲食物とあるが、それとは違うようだ。文によると食べ物の味がしないもののようだ。破故紙は補骨脂の別名でオランダビユ。恐らく発音が似ているので破故紙と勘違いしたのだろう。


 鍼灸資生経巻三49
 食多

 脾兪、治、食飲多,身痩(銅見腹脹)。腎兪、療、食多,身痩(明下見労)。胃兪、腎兪、主、胃中寒脹、食多身痩。脾兪、大腸兪、主、食多身痩(見腹脹)。舎姪、偶食罷、即飢、再食、又飢、自碎生姜、濃泡二碗、服愈。
 脾兪は、飲食が多いのに身体が痩せるものを治す(銅人経の腹脹を参照)。腎兪は、食が多いのに身体が痩せるものを治療する(明堂下巻の労を参照)。胃兪と腎兪は、胃が寒で膨れ、食が多いのに身体が痩せるものを主治する。脾兪と大腸兪は、食が多いのに身体が痩せるものを主治する。(腹脹を参照)。私の姪は、たまたま食べるのを止めるとすぐに空腹となり、また食べては空腹になるという状態になった。生ショウガを砕き、濃く煎じたものを二碗ほど飲んで治った。


 鍼灸資生経巻三50
 瘧(脾寒)

 千金云、夫瘧、皆生於風。夏傷於暑、秋為(同)瘧(素問云、猶老也。亦痩也。楊上善云、二日一発、為瘧。其説、与素問、千金異)。瘧有数名。先寒、後熱、曰寒瘧。先熱、後寒、曰温瘧。熱而不寒、曰瘧。多寒、曰牡瘧。久不差、曰労瘧(久不断、曰老瘧)。時行、後変成瘧、曰瘧。病結、為、曰瘧母、以至、肝,肺,脾,腎,心,胃、亦皆有瘧。或毎日発、或間日発、或作稍益晏、或作日益早。
 千金方に「すべての瘧は、風で発生する。夏に暑が傷つけると、秋にマラリアとなる(と同じ)。(『素問』は「は老であり、痩でもある」という。楊上善は、二日に一回の発作があれば瘧であるという。その説は、素問や千金方とは異なる)。瘧にはいくつかある。寒気がしてから発熱すれば寒瘧という。発熱してから寒気がすれば温瘧である。熱だけで寒気がなければ瘧という。寒気が多ければ牡瘧という。慢性化して治らねば労瘧という(久しく発作が続けば老瘧という)。伝染病から瘧になったものを瘴瘧という。病が結んで塊となったものを瘧母と呼び、肝,肺,脾,腎,心,胃に至るまで、すべてに瘧がある。そして毎日発作が起きたり、一日置きに発作が起きたり、発作が徐々に遅くなったり、発作が益々早まったりする。
 *瘧を商務印書館の『中医名詞術語詞典』を引用すると「古代では☆瘧と呼ばれ、寒戦、壮熱、出汗、定期発作を特徴とする。夏秋や山林などで、蚊が繁殖しやすい季節や環境で発病する。それを古代人は、夏季の暑邪にやられたとか、山の毒気に当てられた、あるいは寒湿の邪が入って起きると考えた。そして邪が半表半裏に潜み、表へ邪が出て衛気と争えば発熱し、裏へ出て営気と争えば寒気がするとした。症状によって、発熱して汗が出るものを風瘧,熱が高くて喉が渇くものを暑瘧,胸悶して吐き気がし、身体が怠いものを湿瘧,寒気がしてから発熱し、寒気がひどいものを寒瘧,発熱してから寒気がし、熱がひどいのが温瘧,発熱だけで寒気のないのが瘧,寒気だけで熱っぽさを感じないのが牝瘧,メマイや嘔吐して失神するのが痰瘧,慢性で身体が弱れば虚瘧,慢性で脾臓が腫れれば瘧母,一日1回の発作があれば単日瘧,二日に1回の発作があれば間日瘧,三日に1回の発作があれば三日瘧とか三陰瘧と呼ぶ。誘発原因や流行による分類は、過労が誘因であれば労瘧,食べ物が誘因であれば食瘧,山の毒気が原因ならば瘴瘧,流行性ならば疫瘧と呼ぶ」現代のマラリアに相当する。

 素問、千金等、方論之詳矣。治瘧之方、甚多。惟小金丹、為最佳。予嘗、以予人、皆効。然、人豈得、皆有此薬哉。此灸之所、以不可廃也。郷居人、用旱蓮草、椎碎、在手掌上一夫(四指間也)、当両筋中。以古文銭圧之、繋之、以故帛、未久、即起小泡、謂之天灸。尚能愈瘧。況於灸乎。故詳著之。
 素問や千金要方などで詳しく論じてある。瘧の治療法は非常に多い。だが小金丹が最も優れている。私が人に試したところ、全員に効果があった。ならば人は皆、この薬があればよいではないか?これは灸のところなので、なくすわけにはゆかない。私の故郷の人が、旱蓮草を木槌で砕き、手掌の上一夫(四横指)で、両筋の間にある間使へ置いた。それを銅銭で押さえて、それを絹で包帯した。しばらくすると水疱ができた。これを天灸という。それでも瘧が治った。どのように施灸するのか?それをここに載せる。
 *は置の異体字。

 、治、温瘧、寒瘧(明);下云、療、瘧久不愈。中管、治、温瘧、☆瘧。鬲兪(見痰)、命門(見頭疼)、太谿(見厥逆)、療、瘧。陰、治、暴瘧。上廉、治、寒瘧。三間、治、瘧、寒熱、脣口乾、身熱、喘、目急痛。至陰、治、瘧、発寒熱、頭重、煩心(下)。液門、合谷、陥谷、天池、治、寒熱、瘧。偏歴、治、発寒熱、瘧久不愈、目視。大椎、治、瘧、久不愈。
 は、温瘧と寒瘧を治す(明堂);明堂下巻は、瘧が久しく治らぬものを治療するという。中は、温瘧と瘧を治す。膈兪(痰を参照)、命門(頭疼を参照)、太谿(厥逆を参照)は、瘧を治療する。照海は、急に瘧となったものを治す。上廉は、寒瘧を治す。三間は、寒熱し、口唇が乾き、身体が熱くて喘ぎ、目が引きつって痛む瘧を治す。至陰は、寒熱発作を起こし、頭が重くて煩心する瘧を治す(明堂下巻)。液門、合谷、陥谷、天池は、寒熱する瘧を治す。偏歴は、寒熱発作があり、瘧が久しいこと治らず、視力がぼやけるものを治す。大椎は、瘧が久しく治らないものを治す。

 少府、治、瘧、久不愈者、煩満、少気、悲恐、畏人、臂酸、掌熱、手握不伸。陶道、治、瘧、寒熱、洒淅。命門、治、寒熱、瘧、腰腹相引痛。足臨泣、治瘧、日西発(千同銅云、治、瘧日発)。療小児、瘧久不愈、灸足大指,次指外、間陥中,各一壮(並下)。太谿(見心痛)、照海、中渚、治、久瘧。丘墟、治、久瘧、振寒(千同)。陥谷、治瘧。中封、治、瘧、色蒼蒼(千云、太息)、振寒、小腹脹、食怏怏、繞臍痛、足逆冷、不嗜食、身体不仁。
 少府は、瘧が久しく治らず、胸中が不快で呼吸が弱く、悲しんだり恐れたりして人を畏れ、上肢が怠くて手掌が熱く、手を握ると開けないものを治す。陶道は、寒熱し、寒くてガタガタする瘧を治す。命門は、腰と腹が引きつけ合って痛む寒熱の瘧を治す。足臨泣は、夕方になると発作が起きる瘧を治す(千金方と銅人図経は、日が昇ると発作が 起きる瘧という)。小児の瘧が久しく治らぬ場合の治療は、足の人差指外側にある間陥中 へ一壮ずつ施灸する(明堂下巻と同じ)。太谿(心痛を参照)、照海、中渚は、久瘧を治す。丘墟は、寒気を感じて震える久瘧を治す(千金方と同じ)。陥谷は瘧を治す。中封は、顔色が青っぽく(千金方は、溜め息という)、寒気で震え、下腹が脹って食事が楽しくなく、臍の周囲が痛み、足が冷えて食欲がなく、身体の感覚がない瘧を治す。

 液門、治、瘧、寒熱、目眩、頭痛、暴得耳聾。腕骨、治、瘧、頭痛、煩悶。商陽、治、寒熱、瘧、口乾;明下云、治、瘧、口乾。(見肩背痛)、中腕、白環兪、治、温瘧(見腰脊)。上、偏歴、治、寒熱瘧。三間、治、寒瘧、脣焦、口乾、気喘。脾兪、治、瘧、寒熱。
 液門は、寒熱し、めまいや頭痛があって、突然に耳が聞こえなくなる瘧を治す。腕骨は、頭痛し、煩悶する瘧を治す。商陽は、口乾する寒熱の瘧を治す;明堂下巻は、口乾する瘧を治すという。(肩背痛を参照)、中腕、白環兪は、温瘧を治す(腰脊を参照)。上、偏歴は、寒熱瘧を治す。三間は、唇が焦げたようになり、口が乾いて、息が切れる寒瘧を治す。脾兪は、寒熱する瘧を治す。

 有人、患久瘧。諸薬不効、或教之、以灸脾兪、即愈。更一人、亦久患瘧。聞之、亦灸此穴、而愈。葢瘧、多因飲食得之、故灸脾兪、作効。
 ある人が、慢性のマラリアを患っていた。いろいろと薬を試したが効果がなかったので、脾兪へ施灸しろと教えると、すぐに治った。さらに一人、これも慢性のマラリアだった。聞くところによると、やはりその穴へ施灸して治った。そのマラリアは、だいたい飲食によって起きている。だから脾兪の灸で効果があった。

 内庭、兌(面腫)、公孫、治、寒瘧、食欲不振。京骨、治、瘧、寒熱、喜驚、不欲食(明下同)。神門、治、瘧、煩心甚、欲得飲冷、悪寒、則欲処温中、咽乾、食欲不振。合谷、陽谿、後谿、陽池、陰都、治、身寒熱、瘧(明下云、瘧)病、心下煩満、気逆。天枢、治、寒瘧。列缺、治、寒瘧、嘔沫、善笑、縦脣口(明下云、瘧、面色不定)。
 内庭、兌(面腫)、公孫は、食欲のない寒瘧を治す。京骨は、寒熱し、喜心臓がドキドキして食欲のない瘧を治す(明堂下巻と同じ)。神門は、ひどく煩心し、冷えたものを飲む。そして悪寒すれば温かい場所にいたがり、喉がガサガサして食べたがらない瘧を治す。合谷、陽谿、後谿、陽池、陰都は、身体に寒熱のある瘧(明堂下巻は瘧という)病で、心窩部が煩満し、ゼイゼイ喘ぐものを治す。天枢は、寒瘧を治す。列缺は、唾を嘔吐し、よく笑い、口唇の緩む寒瘧を治す(明堂下巻は、顔色が変化する瘧という)。

 少商、治、、振寒、腹満(明下有、煩心、善)、唾沫、脣乾、引飲不下、膨膨、手攣、指痛、寒慄、鼓頷、喉鳴。経渠、治、瘧、寒熱、胸背拘急、胸満膨膨(明同)。大椎、腰兪、治、温瘧、瘧(明同)。大杼、療、瘧、頚項強、不可俛仰、頭痛、振寒。前谷、風池、神道(見頭痛)、百会、治、瘧。上星、治、瘧、振寒、熱汗不出。
 少商は、寒気がして震え、腹が脹り(明堂下巻は、煩心して嘔吐したがるとある)、唾を吐き、唇が乾いて、水をガブガブ飲むが下がらずに腹がパンパンに膨れ、手が痙攣して指が痛み、寒気がして震えて、顎が腫れ、喉がゼイゼイ鳴る瘧を治す。経渠は、寒熱し、胸背が引きつって胸がパンパンにつかえる瘧を治す(明堂と同じ)。大椎と腰兪は、温瘧や瘧を治す(明堂と同じ)。大杼は、頚項部がこわばり、前後に頚を曲げられず、頭痛がして振寒する瘧を治療する。前谷、風池、神道(頭痛を参照)、百会は、瘧を治す。上星は、振寒し、熱があっても汗の出ない瘧を治す。
 *は、病気が治るという意味。それでは意味がおかしい。だから瘧の誤り。

 偏歴、主、風瘧、汗不出(千)。少沢(明云,頭痛、銅云,寒熱)、復溜、崑崙、主、瘧寒、汗不出。衝陽、主、瘧、先寒,洗淅、甚久、而熱、熱去,汗出。然谷、崑崙、主、瘧、多汗。甲云、主、瘧、多汗、腰痛、不可俛仰、目如脱、項如抜。列缺、後谿、少沢、前谷、主、瘧、寒熱。太泉、太谿、経渠、主、瘧、逆、心悶,不得臥、寒熱。
 偏歴は、汗の出ない風瘧を主治する(千金方)。少沢(明堂は頭痛という。銅人図経は寒熱という)、復溜、崑崙は、汗の出ない寒瘧を主治する。衝陽は、先に水を掛けられたように寒気がし、それが非常に長く、そのあと発熱し、熱が下がれば汗の出る瘧を主治する。然谷と崑崙は、汗の多い瘧を主治する。甲乙経は、汗が多く、腰痛して前後に曲げられず、目が脱けるようで、頚が抜けるような瘧を主治するという。列缺、後谿、少沢、前谷は、寒熱の瘧を主治する。太泉、太谿、経渠は、咳き込んで、心窩部が不快になり、横になれず、寒熱となる瘧を主治する。

 大陵、腕骨、陽谷、少衝、主、乍寒乍熱瘧。天枢、主、瘧、振寒、熱盛、狂言。太鐘、主、瘧、多寒、少熱。甲云、瘧、悶嘔甚、熱多少寒、欲閉戸而処、寒厥、足熱。商丘、主、寒瘧、腹痛。少海、主、瘧、背振寒。甲云、項痛引肘掖、腰痛、少腹、四支不挙。陽谿、主、瘧甚苦寒、、嘔沫。兌、内庭、主、瘧、不嗜食、悪寒。少衝、主、瘧、振慄、鼓頷。
 大陵、腕骨、陽谷、少衝は、寒気がしたかと思うと暑苦しい瘧を主治する。天枢は、寒気がして震え、熱が高くてウワゴトを言う瘧を主治する。太鐘は、寒気がひどくて熱の少ない瘧を主治する。甲乙経は、胸が不快で嘔吐がひどく、熱がひどくて寒気が少なく、ドアを閉めて部屋に閉じこもりたがり、寒厥だが足が熱い瘧という。商丘は、腹痛する寒瘧を主治する。少海は、背が振寒する瘧を主治する。甲乙経は、後頚部の痛みが肘や腋まで及び、腰痛が下腹まで及んで、四肢が挙がらないという。陽谿は、寒気がひどく、咳き込んで唾を嘔吐する瘧を主治する。兌と内庭は、食欲がなくて悪寒する瘧を主治する。少衝は、震えて顎の腫れる瘧を主治する。
 *寒厥は『素問・厥論』に手足の厥冷などを伴う陽虚とある。「甲云〜腰痛、少腹」は「甲云〜腰痛引少腹」としなければ意味が通じない。

 商丘、神庭、上星、百会、完骨、風池、神道、掖門、前谷、光明、至陰、大杼、主、瘧熱。陰都、少海、商陽、三間、中渚、主、瘧、身熱。列缺、主、瘧、甚熱。陽谷、主、瘧、脇痛,不得息。侠谿、主、瘧、足痛。衝陽、束骨、主、瘧、従脚起。陽谷、主、瘧、脇痛,不得息。飛揚、主、狂瘧、頭眩、痛、痙反折。温溜、主、瘧、面赤腫。
 商丘、神庭、上星、百会、完骨、風池、神道、掖門、前谷、光明、至陰、大杼は、熱のある瘧を主治する。陰都、少海、商陽、三間、中渚は、身熱のある瘧を主治する。列缺は、高熱の瘧を主治する。陽谷は、脇痛で呼吸ができない瘧を主治する。侠谿は、足の痛む瘧を主治する。衝陽と束骨は、脛から始まる瘧を主治する。陽谷は、脇痛で息ができない瘧を主治する。飛陽は、狂瘧でメマイがして頭が痛く、痙攣して身体が反り返るものを主治する。温溜は、顔が赤く腫れる瘧を主治する。
 *狂瘧は不明だが、牝瘧の間違いでは?頭眩は眩暈と同じ。

 天井、主、瘧、食時発、心痛、悲傷不楽。天府、主、瘧病。、支正、小海、主、風瘧。三里、陥谷、侠谿、飛揚、主、瘧、少気。大附子一枚,炮末、姜両半取,自然汁、丸如小豆大、毎十五丸、空心、熱酒,呑下。老少、加減。川客、治瘧、只二三服、皆愈。云、兼治脾胃。愈於姜附湯、故附此。
 天井は、食事時になると発作が起こり、心痛して悲しみ、楽しくない瘧を主治する。天府は、瘧病を主治する。、支正、小海は、風瘧を主治する。足三里、陥谷、侠谿、飛陽は、呼吸の弱い瘧を主治する。大附子一枚を焙って粉にし、ショウガ一両半から自然の汁を取って、大附子を小豆粒ぐらいに丸め、一回十五丸ずつを空腹時に熱した酒と一緒に飲み下す。老人や子供には量を加減する。四川省から来た客は、瘧を治すため2〜3服飲んだだけで治った。そして脾胃の治療も兼ねているという。姜附湯で治ったので、ここに付記する。


 鍼灸資生経巻三51
 脾疼(余見心腹痛)

 府舎、治、疝、癖、脾中急痛、循脇上下、搶心、腹満、積聚、厥気、両乳(銅)。商丘、治、脾虚、令人不楽(腸鳴、千見吐)。三陰交、治、脾病、身重(見腹脹)。
 府舎は、鼠径ヘルニアや両脇のシコリがあり、脾が引きつって痛み、その痛みが脇に沿って上下して、胸郭に何かがあるようで、腹が脹れてシコリがあり、両乳が冷たくなるものを治す(銅人図経)。商丘は、脾虚で、楽しめないものを治す(腸鳴を参照、千金方の吐を参照)。三陰交は、脾病で身体が重いものを治す(腹脹を参照)。
 *厥気は『素問・陰陽応象大論』にある。失神して冷たくなること。

 予嘗、久患脾疼、服治脾薬、反膨脹、不得已。依耆域方、用麺、裹火炮,蓬莪茂末、水与酒醋、煎服、立愈。已而告人、人亦云、高良姜末,米、飲調服、亦作効。後鄭教授伝一方,云、草果,延胡索,苓脂,并没薬、酒調三両。銭一似手拈、却草果子、五苓脂、四味等、分為末。此亦,平穏薬也。有此疾者、宜服之。或不吐不瀉、心中疼甚、日軽,夜甚者、用乾塩梅、并茶煎服、神効。若灸者、宜上管、中管、下管、脾兪、三陰交等穴。
 私は、長いこと脾が痛み、脾薬を飲んだが、かえって膨らんで治らなくなった。『耆域方』によると、小麦粉と炒った蓬莪茂の粉を混ぜ、水と酒酢で煎じて飲むと、すぐに治った。治ったことを人に告げると、人もまた高良姜の粉と米を調理して飲んだが、やはり効果があったと言った。後に鄭教授が伝えた一処方で、草果、延胡索、苓脂を没薬と混ぜ、三両の酒で調える。そして一枚のコインをつまむようにして、草果子、五苓脂、四味などをそれぞれ粉にする。これも平穏薬である。脾疼の病があるものは、これを服用するとよい。嘔吐も下痢もなく、心窩部が激しく痛み、日中は痛みが軽いが夜間にひどくなるものは、梅干しを茶で煎じて飲めば神効がある。もし施灸するなら上、中、下、脾兪、三陰交などの穴がよい。
 *蓬莪茂とは蓬莪朮のこと。姜科の莪朮の根茎(根が膨らんだショウガのようなもの)。高良姜は、姜科ハナミョウガ属の植物。やはり根茎を使う。草果も姜科シャクシュ属植物の果実。

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